東京奇譚集

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村上春樹『東京奇譚集』を読みました。
帯には
不思議な、あやしい、ありそうにない話。
しかしどこか、あなたの近くで起こっているかもしれない物語。

とあります。

五つの話で構成されていますが、どの話も日常のふとしたブラックホールのような不思議さを描いている気がします。でも現実はシビアに見据えられていて、「人間てそんなもの」みたいな醒めた視点も感じられます。「はっ」とさせられます。
「ハナレイ・ベイ」という息子を鮫に襲われて亡くした女の人の話では、
自分の息子を、人間としてはあまり好きになれなかった。
という部分ではっとさせられ、
「品川猿」という名前を忘れてしまう女の人の話では、
すべてにおいて恵まれた女の子が闇を抱えたまま自殺してしまったり、
主人公が母親に愛されてなかったことを告げられたりと、
いろいろはっとさせられました。
なぜかユーミンの「ひこうき雲」という曲が思い出されました。

お洒落な小説。
映像になったらきれいなんだろなと思いました。
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by mellon-collie | 2005-10-26 21:12 | 映画・音楽・本